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ペンタックス K-5 体験イベントレポート

ペンタックス デジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント その1(ペンタックスの歴史・カメラ作りへのこだわり)

PENTAX(ペンタックス)さんの最新デジタル一眼レフカメラK-5の体験イベントに参加してきました。
K-5は2010年10月15日にペンタックスさんから発売されたばかりのデジタル一眼レフカメラです。
キャッチコピーの「開眼ISO51200」もスゴイですが、それ以外にも、AF・連射性能の向上、-10度での動作を保証する防塵防滴性能、小型軽量なマムネシウムボディ、そしてユーザー目線での操作性等々、ペンタックスさんの技術が詰まった、こだわりのカメラでしたよ!

このレビューは「みんぽす」の無償イベントに参加して書かれています。(詳細は末尾で)
ちなみに、僕は一眼初心者(NEX-5)でして、カメラのイベントは始めてて、しかも撮影会まであったので、ちょっと…いやかなりドキドキだったんですが、スゴク充実した楽しいイベントでした。

それでは、レポート開始です。
ペンタックス東京オフィス

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ビル屋上の看板。なにやら「ともだち」とか「フラスコの中の小人」的な臭いがします(笑)

会場は永田町にあるペンタックス東京オフィスでした。永田町は名前はニュースなどで聞きますが、実際に行くのは初めてでした。
お昼前に到着したんですが、なんか人が全然いなくてスゴク静かだな~…と思って歩いていると、各所に警官の方が立っており、しかも会場のビルは完全に警察官の方に方位されていて、何事?って感じでした。
ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント

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どうもデモ行進があるとか、ないとかで警戒態勢だったようでした。
しかもペンタックスさんの入っているビルには民主党も入っていたので超厳重になっていたようです。
警官には呼び止められましたが事情を説明しビル内に侵入成功(笑)
そして無事にイベントは始まりました。
まずは、今回、ご説明くださったペンタックスの方を紹介します。

お話ししてくてたペンタックスの方

若代さん
デジタル一眼レフカメラ商品企画担当の方です。
前半はペンタックスさんの歴史や、カメラ作りへのこだわりの紹介
後半はK-5の開発秘話をお話しいただきました。

と言うわけで、まずはペンタックスさんの歴史や、モノ作りへのこだわりのお話しになります。
さらに防塵防滴構造とSPコーティングの解説で、カメラに水ぶっかけたりレンズに油性マジックでラクガキする衝撃のデモもありましたよ!

PENTAX(ペンタックス)の歴史

ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント:PENTAX(ペンタックス)の歴史

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ペンタックスさんの創業は1919年。
当初は眼鏡、レンズ、双眼鏡顕などの光学製品を作っている会社だったそうです。
1952年にレンジファインダー全盛の頃に国産初の35mm一眼レフを発売。
その後、現在の一眼レフでは必須のクイックリターンミラーを開発
そしてペンタプリズムを搭載し従来は上から覗き込む状態だったカメラを構えて撮ることを可能にし、現在の一眼レフの原型を作ったメーカーです。
その後は、TTL測光機能、AF内蔵の一眼レフ、ズームコンパクトカメラなど、カメラを一般の方により身近にしていく事を目指してきたそうです。

アサヒペンタックスSP

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アサヒペンタックスSP

クイックリターンミラーを開発したのはペンタックスさんだったのか!
しかも、現在の一眼レフの原型を作ったメーカーだったとは!!!
一眼初心者の僕は、かなりビックリでした。(常識なの?)

ペンタックスさんは一方で、バカでかい6x7の一眼レフ「アサヒペンタックス6×7」や、逆に小さい一眼レフ「ペンタックスオート110」など、他社がやっていない事にもチャレンジしてきたそうです。ちなみに「アサヒペンタックス6×7」は持ってくるのが大変過ぎてもってこなかったそうです、どんだけデカイんだろーか?^^;
小さい一眼レフ「ペンタックスオート110」の方は実機を触らせていただきましたよ。

ペンタックスオート110

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ペンタックスオート110

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「ペンタックスオート110」です。これスゲー小さいです!!iPhone4並ですよ。
小さいですがレンズがちゃんと外れて一眼レフでした。
デジタル一眼でこのサイズを出して欲しいな~無理かな~^^;

PENTAX(ペンタックス)の信条

ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント:PENTAX(ペンタックス)の信条

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ペンタックスさんのアイデンティティーともいえる3箇条です。
他社とは違うものを作り、一部のセミプロでは無くより多くの方に使ってもらうため価格を抑え、かつ、安かろう悪かろうでは無く性能は一流とするとの事が信条です。
高性能な製品が買いやすい価格で提供されるのは、スゴク嬉しい事ですよね。

ナノブロックデジカメ「Optio NB1000」

ナノブロックデジカメ「Optio NB1000」

独創的と言えば「K-x コレジャナイロボモデル」とか、カワダ「nanoblock」とのコラボのナノブロックデジカメ「Optio NB1000」とか…かなり独創的…いや独創的過ぎるくらいです^^;

さらにペンタックスさんでは、信条には入っていませんが、徹底してる事があります。それは…

ユーザー目線の徹底

ユーザー目線の徹底

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ペンタックスさんでは長年のモノづくりの中でユーザーフレンドリーが染み渡っているそうです。
ユーザーの意見を多く集めて、それらを具現化する、ユーザー目線が当たり前の事になっており、開発者さん自身もカメラ好きだったり写真好きだったりとの事で、ユーザーインターフェイスの打ち合わせになると白熱した議論が交わされるそうですよ。
こうした徹底したユーザー目線から、ハイパープログラムなどの独自操作性・独自機能や、カスタムイメージやデジタルフィルターなど遊び心のある機能が生まれてきたそうです。

でも僕にはハイパープログラム?カスタムイメージ??デジタルフィルター???…それって何?おいしいの?(オイ)って感じだったんで、ちょっと調べました。

ハイパープログラム

プログラム、絞り優先、シャッター速度優先をモードダイヤルを回す事無く使用することが可能な機能だそうです。なんか便利そーだな~。

カスタムイメージ

写真の色合いやメリハリ感をコントロールできるそうです。
彩度、色相、コントラスト、シャープなどを調整できます。
カメラの中にフォトショップが入っているみたいなもんですね。

デジタルフィルター

写真に特殊効果を加え、個性的な表現を楽しむことが可能です。絵の具で描いたようなイメージの「水彩画」をはじめ、「ミニチュア」「フィッシュアイ」「ベースメイク」などなど、こちらもフォトショップ的な機能です。僕ミニチュアは処理は大好きです。

さらにKマウントにしても互換姓の維持を意識したマウントになっており、アダプタ一枚で、1957年以降のレンズは全てが使用できます。
長年しているユーザーさんの事もきちんと考えているんですね。

個性に応えるLXの徹底したカスタマイズ性

個性に応えるLXの徹底したカスタマイズ性:ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント

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ペンタックスさんでは、一人ひとりの個性に合わせていく事も、出来る限り対応していきたいと考えているそうで、カスタマイズ性に関しては積極的に行っているそうです。
30年前に発売したLXというカメラは、デザイン以外に、巻き上げレバーやシャッタースピードや露出補正のダイヤルまでと、徹底的にカスタマイズ可能だったそうです。
最近ではグリップカスタマイズサービスや、K-x、K-rでのオーダーカラーやボタンのカスタマイズなどを行っています。

僕は最近VAIO Pをオーナーメードしたんですが、やっぱりカスタマイズって良いですよね~!
なんか世界に一台の自分専用な感じがして。(たぶん世界に一台ではないんですけどね^^;)

コダワリその1「ハイパフォーマンスと小型軽量化」

コダワリその1「ハイパフォーマンスと小型軽量化」:ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント

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徹底したユーザー目線からペンタックスさんがこだわってきたのは、ハイパフォーマンスと小型軽量化の両立だそうです。
一般的には性能を上げていけば、部品が増えていってカメラは大きくなってしまいますが、ペンタックスさんではユーザーフレンドリーを重視し、ユーザーが手軽の持ち出せるカメラを目指しています。
小型モジュールの開発や実際に試作機を使った評価を行うなど、地道に小型軽量と性能を両立させてきたそうです。 また、小さくすれば使い勝手の問題も出てきますが、小さくても操作性が悪くならないように、多数のモックを作り、検討しているそうです。

さらに、ハイパフォーマンスと小型軽量の両立は交換レンズも同じと考え、リミテッドシリーズに代表される小型軽量でかつ性能が良いものを開発しています。

僕は基本小さいモノが大好きなんで、ハイパフォーマンスと小型軽量化の両立は頑張って欲しいですね~。ここはやはり「ペンタックスオート110」のデジタル化を目指して…って、しつこい?(笑)

コダワリその2「防塵防滴構造」

コダワリその2「防塵防滴構造」:ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント

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ペンタックスさん、もうひとつのこだわりは防塵防滴です。
アウトドアに「手軽に持ち出せる」だけでは不十分と考え、アウトドアで「安心して使える事」を重視しているそうです。 現在ではキットレンズまで簡易防滴構造のレンズを発売していて、レンズ自体の防塵防滴、簡易防滴にもこだわっているそうですよ。
先ほど話しに出ていたLXが30年前、世界で始めての密封構造を持つカメラで、さらに防水のコンパクトカメラも結構作っているそうで、アウトドアで安心して使える事に、こだわっています。

ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K10D」

K10D

デジタル一眼レフでは「K10D」が初めて密封構造を持つカメラなんですが、開発には、かなり苦労されたようですよ。
当時、防塵防滴はハイエンドの高価格なカメラしか無く、それをミドルクラスのカメラに入れたいと、商品企画が開発の責任者に話したそうなんですが、直ぐに却下されたそうです。
その後、多くのユーザーが望んでいるとデータを見せ説得したが「どれだけ大変かわかってんのか!?」とかなり反論されたそうで、どれだけ大変なのかを若代さんもわかってなかったそうです(笑)



LXは銀塩なんでシンプルだったんですが、デジタル一眼レフは構造が非常に複雑で、しかも「K10D」は樹脂外装に為たわみやすく、密封構造を保つのが非常に難しかったそうです。どこもやっていないデジタル一眼で、かつ樹脂外装での防塵防滴は前代未聞の難題だったんですが、何度も開発の責任者を説得し、最終的にはOKを出してもらったそうです。
「K10D」でコストは度外視し徹底的に取り組んだノウハウが「K-5」、「K-7」の防塵防滴に繋がっているそうですよ。

南極観測基地でも使用されたK10D、K20D

南極観測基地でも使用されたK10D、K20D:ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント

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K10Dは徹底的に防塵防滴にこだわった結果、非常に密封構造の性能が高く国立局地研究所に認められ、南極観測基地でも使用されたそうです!
南極は-50度、強風ですごく小さな塵が飛び交っていてカメラにとっては最悪な状況です。
特に問題なのが 水だったら表面張力で多少かかっても進入してこないんですが、塵の場合は小さな隙間からどんどん進入してくるそうで、その塵が強風で飛び交っているのは、かな~り過酷な状況だったそうです。
でも、K10D、K20Dはそんな過酷な環境でも使用され、壊れず無事に帰還したそうです。
なんかタロとジロみたいだな(古っ)

この経験でペンタックスさんも自信を持ち、K-7に耐寒性能にも動作保証をしたいと思い、様々なテストを行いK-7では-10℃耐寒動作保証をしたそうです。

パフォーマンスタイム

ここでこだわりの「防塵防滴構造」のパフォーマンスタイムです!
シャッターを切り続けるカメラに水を掛けます(えっ!?)



うぉ~スゲー!!つーか自分のだったら、防塵防滴って分かってても怖くてできないかも(汗)
コンデジや携帯電話なら分かるんですが、一眼レフはレンズマウントがありますからね~これレンズも防塵防滴仕様だそうです。すごいな~。
つーかレンズとボディはどんだけ密着してんだよ^^;

防塵防滴:ペンタックスデジタル一眼レフカメラ「K-5」体験イベント

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水は必ず拭き取りましょう^^;

ちなみに、防塵防滴と安心して水を拭かないままレンズ交換やSDカード取り替えしちゃうとダメだそうです。これ、よくありがちだそうで必ず水は拭くこと!だそうです。

注意点として防塵防滴であっても防水では無いので水圧が掛かってはダメだそうです。
ですんで水の中に潜水させるのはダメだし、水洗いも保証してないそうですよ!
つーか僕だったらどれも、これも怖くて出来ないですよ(笑)


まーこんなツワモノさんもおりますが…
→PENTAX K-5をシャワーで洗ってみる:HIGH-DEF(はいでふ)

あと、雨に関してですが、バケツをひっくり返したような雨でなければOKだそうです。
普通に降ってる雨ぐらいは大丈夫だそうですよ。

そして、防塵防滴以上に僕が驚いたのはレンズのSP(スーパープロテクト)コーティングです。
このSPコーティングは撥水・撥油コーティングで、水をはじき油分が定着しないんですが、なんと油性マジックも拭き取れます!



うぉーすごい!!バッチリ拭き取れましたよ!ちなみにこのレンズ17万だそうです。おそろしー(笑)
ペンタックスさんのレンズは魚眼ズーム以降、基本的にSPコーティングされているそうです。
ペンタックスさんとしてはコーティングがしてあるので、プロテクトフィルターはして欲しくないそうです。
そりゃ、これだったらプロテクターは必要ないですよね(笑)

あと、今回のイベント後、K-5の実機をモニターとしてお借りする事になっているのですが、そのカメラでは「水ぶっかけ」や「油性マジック攻撃」はやらないでって、みんぽすさんに念をおされました…つーか怖くて絶対やりませんよ(笑)
以上、ペンタックスさんの歴史や、モノ作りへのこだわりのお話しと、衝撃の防塵防滴構造&SPコーティングのデモでした!

なんか、一眼レフ初心者の僕にはスゴク勉強になったな~。
クイックリターンミラーの開発や、一眼レフの原型を作ったのがペンタックスさんだったとは…
ペンタックスさんに対するイメージがかなり変わりましたよ。
あと、防塵防滴性能とSPコーティングには驚かせていただきましたよ^^;
まさか、あんなデモをしてくれるとは(笑)

次回は、いよいよK-5の開発秘話です。
体験イベントその2「K-5開発秘話(マグネシウムボディ、スケルトンモデル、試作品グリップ等も見せてもらいました。)」に続きます。
12697-2727-187492



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