レンズ交換式プレミアムカメラ「FUJIFILM X-Pro1」体験イベント その1(ハードウェア編:XFレンズ、Xマウント、X-Trans CMOSセンサー、ハイブリッドマルチビューファインダー)
CAMERA[カメラ] FUJIFILM X-Pro1 体験イベント
2012年2月 1日 23:58
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今回は(も)ラッキーなことに日本での製品発表当日に、開発者さんから直接お話し伺いながら「FUJIFILM X-Pro1」を体験する機会をいただきました。
イベント会場は渋谷のSHOTO GALLERY。この日は業界関係者、ブロガー、ファッション関係者など招待しての「FUJIFILM X-Pro1」を体感できる「X-Night」が開催されるとの事で(この記事のイベントは「X-Night」とは別のイベントです)会場はバタバタした様子。
で、SHOTO GALLERの中の何やらゴージャスな個室に通されて、なんだかいつものイベントとは違った雰囲気。そこのテーブルの上には「FUJIFILM X-Pro1」が!!しかも参加者一人一台用意されていました。そして、実物をイジりながら富士フイルムさんから「FUJIFILM X-Pro1」のお話しをお聞きしました。 では、ご説明くださった方の紹介です。
商品企画担当 河原さん
なんだか、どこかのギャングに見えなくも無いですが(ぉ
なお、第一声が「おそらくみなさんX-Pro1を初めて触れますよね?」でした。
いやいやいやw もし既に触ってたら問題ありますから(笑
※X-Pro1はすでに1月9日にラスベガスのInternational CESで発表されているので、そこで触ってる方がいるかも?と思ったそうです(笑
しかも、あまりにも僕たちが「FUJIFILM X-Pro1」を触るのに夢中なもんだから、ちゃんと自分の話を聞いてくれているのか不安だったご様子(笑
私たちはX-Pro1をミラーレスと呼びたくない
大きさはそれなりにしっかりとした大きさであるし、重さもあり、価格も決して気軽に買える価格ではありません。X100の時も「人生にプレミアムを」というコンセプトで、富士フイルムのXシリーズは高級路線で品位を非常に大事にしているそうです。たとえばダイヤル類やレンズも全て金属の削り出しによる精密な金属加工で仕上げています。長持ちするし、長く使っていたいと思えるようなカメラに仕上げているとのこと。
思い入れや思い込みがあるかもしれませんが、レンズ交換式プレミアムカメラという位置付けの新しいカテゴリーになればよいなと思っているそうです。
うーん、なんだか富士フイルムさんに限らず各メーカーさんはミラーレスって呼ばれるのイヤがってるきがしますね。ってかミラーレスで最初に言い出したのはどこ(誰)だったけ?パナソニック?
まあ、それは置いておいて、そんな思いで作り上げられたX-Pro1なんですが、まずはハートウェア面の特徴をお話しいただきました。
最高の光学性能と操作性を追及したフジノン「XFレンズ」
今回ラインナップされたレンズは以下の3本。
XF18mmF2 R 27mm。
XF35mmF1.4 R 53mm。
XF60mmF2.4 R Macro 91mm。
広角、標準、中望遠という3本のレンズを第1弾として取りそろえ、このレンズ性能を最大限に発揮する為に今回のボディを作ったそうですよ。
なお、X-Pro1はボディに手ぶれ補正は付いていないのですが、この3本のレンズは単焦点で明るく、小ささを優先したのでレンズ内手ブレ補正は付けていないそうです。ただ、これからのレンズラインナップではレンズ側に手ぶれ補正を入れる必要のあるレンズもあると考えているそうで、ユーザーの声を聞いて考えていきたいとのこと。
個人的にはボディ内手ブレ補正は欲しかったですねー。
NEX-5にオールドレンズ付けて撮影するときとか、手ブレ補正が欲しくなるんですよね。
ユーザーの要望があればマニュアルフォーカスに特徴を持たせたレンズなども考えいきたいとのことです。
ここら辺については、まだ正確には決定していないそうですが、2年間で今回発表の3本を含めて計9本のレンズをラインナップする予定とのことです。
また、絞りリングのステップはX100は1ステップですが、X-Pro1の絞りステップは1/3ステップです。このコダワリは1/3の露出に命を懸けて仕事をなさっているプロカメラマンの方に意見を聞いて作り上げているそうです。
さらにボケ味のために絞り羽根にもこだわって設計しています。絞り羽根は1枚1枚のR(角度)がすべて同じというのが一般的ですが、XFレンズは、どの絞りを選んだときでも真円に近いきれいな絞り形状になるよう、R形状を細かく調整しているそうです
自社規格の「Xマウント」
マウントからなるべく奧にレンズを潜り込ませるような特殊なマウント設計になっておりマウント厚は2.5mm、フランジバック17.7mmと非常に薄いのですが、そこからさらに7.5mm潜り込ませています。こうしてレンズが奧に入ることによりセンサーにダイレクトに光を届けることができ、周辺光量の低下を防ぎ解像度を高めるとが可能とのことです。
このようにレンズの高性能を完全にセンサーに届けたいという仕組みが「Xマウント」に程されています。これはレンズとマウントを一緒に設計しているメーカーだからこそできたそうです。
APS-Cサイズ、ローパスレスの「X-Trans CMOSセンサー」
ローパスレスでも使用可能にするにはモアレや偽色を極力出なくするセンサーを作る事でした。モアレや偽色はどうして出るのか?規則的なカラーフィルター配列と規則的な被写体。この周期性のある規則性と規則性の組み合わせによってモアレや偽色が出てしまいます。このどちらかの規則性を損なえばいいじゃないか?と考えセンサーの規則性を損なう事を考えたそうです。
結局デジタルですから周期的ではありますが、2x2の4画素よりも6x6の36画素をワンセットにまとめる事によって、より複雑な信号処理を行い、それによって非周期性が高まりモアレや偽色が非常に出にくくなったそうです。そこで安心してローパスフィルターを外して、非常に解像度の高い写真が撮れるようになりました。社内検証では現存のローパスフィルターを付けたフルサイズセンサーよりも高い解像度と高いSN比(SN比が高いほどノイズは小さくなります)を実現できると社内データでは実証されているそうです。
プロ写真家の方にテストをしてもらっても、この解像力と高感度ノイズには驚かれていたそうですよ。
ローパスレスって聞いたときにSIGMAのFoveon X3のようにベイヤー方式とは異なるセンサーなのかと思ってたんですが、あくまでベイヤー配列で並び方を工夫したセンサーだったんですね。実際どんなものなのか撮影した生データを見てみたいですね。
そして、この最高画質の体験コーナーとして「X-Night」にはタタミ3畳大に引き延ばしたプリントが用意されていました。X-Pro1で撮影後なんの手を加えずにプリントしたモノだそうです。
ハイブリッドマルチビューファインダー
説明よりもまずは体験して貰った方が早いということで、X-Pro1のファインダーを覗いてみました。
最初はXF35mmF1.4を装着してファイダーを覗きました。僕はX100も覗いた事がありませんでしたので、OVFとEVFの切り替え自体が初体験でした。
実際試すとかなりスムーズに切り替わります。うーんあたりまえですがOVFの方が綺麗に良く見えますね。さらにブライトフレームや様々な撮影情報が非常にシャープに表示されています。これはOVFを積極的に使いたくなりますね。
その後に、レンズをXF18mmF2に付け替えてファインダーを覗くと見えている風景が広がっています!X-Pro1は装着したレンズの焦点距離にあわせてファインダー倍率とブライトフレームの大きさが変化するんです。
倍率の切り替えは、EVF/OVF切替レバーを2秒長押しすると…おー!切り替わる!
ちなみに河原さんさんはこの「おー!」が聞きたくて商品企画をやっているとのと(笑)
ファインダーを覗いて撮るというコンセプトがX100の時に多くの方に受け入れたので、それをレンズ交換式のX-Pro1でも実現したかったそうです。
その時の壁だったのはこのOVFの変倍する仕組みを入れることで、ここには非常に難儀し開発期間には3ヶ月間要したそうです。 世の中のカメラには変倍しないまま、ブライトフレームだけ小さくするタイプのレンジファインダータイプのカメラはあります。最初はそれでもいいかと考えたそうなんですが、これからレンズも色々出していくこともあり、ユーザーの期待を裏切ってしまうだろうと考え、なんとか変倍する仕組みを搭載したそうです。
この仕組みはレンズがスライドすることで変倍しているんですが、ファインダーを覗いていると全くわかりませんでした。正面からみると…おおスライドしてる!といっても文章や静止画では伝わらないと思いますので動画で撮ってみました。 X-Pro1の厚みや大きさは主にこのハイブリッドマルチビューファインダーのおかげで成立しているとのこと。ちなみに開発当初はチョンマゲのような形していたそうですよ…それ見たかったな(笑
あとラスベガスのInternational CESでプレゼンしたとき「じゃあズームレンズの時にはどういう動きになるの?」と必ず質問されたそうです。ズームレンズの場合ブライトフレームの動きはレンズの動きとあわせてシームレスに変化するそうですが、倍率は自動で切り替わらずユーザーが任意に切り替えて使用するとのこと。 広角と標準を行ったり来たりするたびに倍率が自動でカチャカチャ変わってしまっては逆に見にくくなると考えての事だそうです。
以上、X-Pro1のハードウェア面のお話しでした。
いやーもうネジ一本までこだわってるんじゃないの?という感じで(実際そうかもしれませんが)富士フイルムさんのX-Pro1に対する情熱をひしひしと感じましたよ。
次回は撮影メニューやフィルムシュミレーションモード、多重露出機能などのソフトウェア面のお話しになります。
それでは次回に続きます。
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フジってちゃんとデジカメも開発してるんですね。
最近はCMでも化粧品ばかり(松田聖子のやつ)で、デジカメからは撤退しちゃうの?とか思ってました^^;
私の初代デジカメもフジでしたから関心はありますね。今はIXYにあっさり乗り換えちゃいましたけど。
でも畳3畳分って^^;デカっ!ここまで引き伸ばすのは一般ユーザーではまずないでしょうがカメラ好きにはたまらないのかな?自分にはオーバースペックだとは思いますが憧れますね。
素人目で今フジで気になるのはX10なんです、実は。
モックンがやってるCMのやつです。
マニュアルズームってのがなんかおもしろそうだなーって。
UTANさんから見て、アレ、どうです?
Jonipon2012年2月 2日 09:01
>>Joniponさん
あ、あれ…コメント返信したつもりが、
ブログに表示されて無かった…スイマセンorz
フジもちゃんと開発してますよ!(笑
たしかに化粧品CMはよくみかけますが^^;
ですね、ふつうこんな巨大なプリントはしませんよね(笑
Webで使う場合なんかはかなり縮小してしまいますしね…。
ただ、データを等倍で見たときとか、
ちゃんと解像してるとやっぱり気持ちいいんですよね~。
おーX10ですか!実は僕も気になってます。
レンズもF2.0と明るいから背景とかよくボケますよ。
しかも4倍ズームしてもF2.8というのか魅力ですね。
あと、個人的にはサイズ感とデザインのバランスが絶妙だと思います。
ただ、ちょっとお高いですよね(笑
ちなみに一眼レフやミラーレスは基本的にマニュアルズームです。
僕は今ではコンデジのボタン方式に違和感を感じしまいます^^;
UTAN19852012年2月 3日 21:07